不思議なクモの巣

秋。それはクモたちの季節です。

雨上がりの明け方、クモの巣に付いた水滴に太陽の光が屈折し、キラキラと七色に輝いているのを発見した朝は、幸先がいい一日を約束してくれます♪

 

 

こんばんは〜

SNAIL VISION  Nature Healing Trip

クモのそのミステリアスな生態に感化される自然ガイド、ツムリンことトモキです♪

 

先日、ジョロウグモの生態についてお話ししましたが、クモの巣はクモの種類によってタイプが分類されます。

不思議な〝クモの巣〟について見ていきましょう♪

 

【網の種類と特徴】

タナグモ科は、縦横に張り合わせた糸によるシートが作られ、ちり取りのような形になりその奥に通路が続きます。棚網と呼ばれます。なかにはこのような網を地面に作り、巣穴は地中のトンネルに続くものもあります。

ヒメグモ科・ユウレイグモ科が張る網を不規則網といい、全体に構造のはっきりしない、粗く糸を張り合わせたようなカゴの形をしていることからカゴ網ともいいます。

サラグモ類の網は、糸を縦横に重ねた薄い膜状の網と、それを支える上下に張られた糸からできています。皿網と呼ばれ、その多くの場合、クモは膜状部の中央で下側にぶら下がっています。

すじ網と呼ばれるものは数本の網を引っ張っただけの網で、糸の一部に粘液があり獲物はそこにくっつきます。

 

その他にも、地下に穴を掘り袋状の巣を作るジグモや、巣穴の入り口に糸でできた扉を持つタイプ、地下の入り口から地面に放射状に糸を引き、獲物が糸の上を歩いた時の振動を感知し、巣穴から出てきて捕獲するタイプなど、巣や網にも様々なタイプがあります。また、巣と網が別々になっているものから片方だけのものなど、多岐にわたります。

 

クモ界も個性豊かなセルフビルダー揃いですね!

すべて手作業、自ら意図して糸を張り巡らせた〝場〟は、独自の進化を遂げた捕食場であり、産んだ卵を守る安全な住処も兼ねているものも多く、驚くことばかりです!

 

一般的に広く知られる大きな巣を作るジョロウグモは、中央から放射状に引かれた糸に、同心円状に細く糸が張られています。

円網といいます。

網の構造は、中心から放射状に張られた縦糸とその縦糸に直角に同心円状に張られた横糸(実際には横ではなく螺旋状に張られています)からなり、クモは横糸がない中心付近を居場所とし、縦糸の交わるところには縦横に糸が絡んだ部分があり、これをこしきといいます。そして、網の外側には縦糸を張る枠にあたる枠糸があります。

これらで円網は成り立っていますが、実は網の中で粘り気があるのは横糸だけで、よく見ると数珠のように粘球が並んでいます。

巣の主であるクモは、いつも縦糸を歩いて行動しているのです^ ^

 

網の張り方は、尻部にある出糸突起から糸を出し、それを風に乗せて飛ばし、まずは枠を作り、枠の内側に縦糸を張り、中心から横糸を螺旋状に張っていきます。完成までには1時間とかかりません。

その時仮設の足場糸なるものを利用していくのですが、網を張り終えると最終的に足場糸は切り捨てられるのです!

 

知れば知るほどに、その高い能力に興奮してきます♪

 

夕方に網を張り、明け方には片付けてしまう夜間だけ網を張るもの。片付けた網は食べてしまうものや、丸めて捨ててしまうもの。枠だけ残して再利用するものなど、それぞれ個性的ですね^ ^

 

 

最後に、自然界には規則的な幾何学が隠されているお話しを少しだけ。

水晶、ハチの巣の一部屋、昆虫の複眼、カメの甲羅、雪の結晶、遺伝子、宇宙銀河、、

これらの共通点は正六角形(ハニカム構造)であるということです。

クモの巣も、中心部は六角形から始まっています。

 

マクロからミクロまで、すべての生命体の一体性を感じざるを得ません。。

わたしたちが存在するこの宇宙には、目には見えないそんなエネルギーが流れていることは確かなようです♪