ふと気づくと、空を鏡のように反映した水面に、淡い紫色をした小さな花が無数に浮いていました。
渓谷の静寂の中、パドルを漕ぐこともなくただ脱力し、浮かび漂い、小さな花たちと同じ速度で同じ流れに乗っていました。
こんにちは!
SNAIL VISION Nature Healing Trip
静かなひと時を大切にする自然ガイド、ツムリンことトモキです♪
8月から9月にかけて花を咲かせるクズが見頃を迎えています。
ひと房の下から咲いて下から散っていくクズの花
クズは沖縄以外の全国に分布しているマメ科の植物で、ほかの植物に覆いかぶさるようにツルを伸ばしていきます。
とんがりコーンのような独特な形の花は稲穂状につき、下の方から順番に咲いていきます。
川岸の藪にまで張り出してくるので、落ちた一個一個の花が川を流れているのです。
パックラフトで川に浮いていると、風に乗せたほのかな甘い香りが鼻先をくすぐります。
芳香に包まれた川の旅。至福の癒されるひと時です♪
秋の七草のひとつであるクズは、その根は漢方に欠かすことのできない有名な葛根湯の主材料として、発汗・解熱剤として利用されています。お馴染みのくず湯やくず餅などの材料であるくず粉は、その根から取ったクズデンプンです。
また、クズの葉の葉緑素が胃腸・貧血・便秘を助けるので、若葉をさっと茹でたり天ぷらにして食べるといいそうです。
花は美しく、香り豊かで生活に欠かせない漢方でもあるクズ。
この季節の旬の花を楽しみましょう♪
旅は道連れ♪